夏の実家でエアコンをつけずに過ごす親を気づかう場面の切り絵風イラスト

親がエアコンをつけないとき|説得しないで実家の暑さに気づく方法

夏の実家でエアコンをつけずに過ごす親を気づかう場面の切り絵風イラスト
離れて暮らす娘のイラストアイコン

離れて暮らす娘

「電話で『エアコンつけてる?』と聞くと、いつも『大丈夫、涼しいよ』って。でも、この暑さで本当に大丈夫なのかなと思ってしまって…」

聞くたびに「大丈夫」と返ってくる。それでも心配が消えない。そんな夏を過ごしている方は、たくさんいらっしゃいます。

かといって、電話のたびに「つけてね」と言うのも気が引けますよね。心配して言っているのに、小言のように聞こえてしまいそうで。

この記事では、説得しなくてもすむ道を考えます。親御さんがエアコンをつけない理由を知ることから、はじめてみませんか。

この記事でわかること
エアコンをつけないのは、がんこさではなく体の変化かもしれない
説得のかわりに「実家の暑さが分かる」ようにする3つの方法
帰省したときにできる、負担にならない3ステップ

「大丈夫」の一言で終わってしまうのが、いちばんもどかしい

「暑くない?」「大丈夫よ」。この二往復で会話が終わってしまう。それ以上は聞けないまま、電話を切ったあとにモヤモヤが残ります。

親御さんに悪気はありません。心配をかけたくないから「大丈夫」と言う。そしてご本人も、本当に大丈夫だと思っています。ここに、すれ違いの入り口があります。

つまり、これは意地の張り合いではないのです。暑さの感じ方が、親世代と私たちで違っている。まずはそこから見ていきます。

ワンポイント
「言っても聞いてくれない」と感じたときは、伝え方より先に、暑さの感じ方が違うことを思い出してみてください。説得の相手は親御さんではなく、体の変化のほうかもしれません。

親御さんがエアコンをつけないのには、理由があります

年齢を重ねると、暑さやのどの渇きに対する感覚が、少しずつにぶくなっていきます。体にたまった熱を逃がす力も落ちてきます※1

体の中の水分量も変わります。成人では体重の約60%なのに対し、高齢の方は約50%といわれています※1。もともと余裕が少ないところに、暑さを感じにくいことが重なるわけです。

「暑くないから、つけない」。この言葉は、がまんでも強がりでもなく、そのとおりの実感なのかもしれません。

よく聞かれる、3つの理由
暑さを感じにくい(体の変化。本人の気のせいではありません)
電気代が気になる(「子どもに迷惑をかけたくない」という気持ちの表れのことも)
冷房で体がだるくなる(過去にひえて体調をくずした経験があるとなおさら)

理由が分かると、かける言葉も変わってきます。「つけて」ではなく、「冷えるのが苦手なら、弱めの設定で風が当たらないようにしてもいいみたいだよ」。そんな言い方なら、受け取ってもらいやすくなります。

室温と湿度を数字で確かめると実家の暑さが分かることを示した切り絵風の図解イラスト

説得するより、「暑さが見える」ようにしてみる

感じ方が違うのなら、話し合いで埋めるのは大変です。そこで発想を変えて、暑さを数字にするという手があります。

「暑いでしょう」ではなく「今、31度あるみたいだよ」。数字は、責めるひびきを持ちません。親御さんも受け取りやすく、こちらも様子が分かって安心できます。

方法 分かること 続けやすさ
電話で聞く
いちばん手軽
そのときの返事だけ 毎日は聞きづらい
温湿度計を置く
見える場所に一つ
親御さん自身が気づける 見てもらえるかは分からない
住まいの設備で見守る
離れていても分かる
室温や湿度、部屋にいるかどうか 親御さんの操作は不要

どれが正解ということはありません。まずは温湿度計を一つ置いてみる。それだけでも、実家の夏はずいぶん見えやすくなります。

帰省したときに、できる3つのこと

お盆などで実家に帰る予定があるなら、その数日はいちばんの機会です。長い説得よりも、次の3つのほうが効きます。

STEP 1
エアコンがちゃんと動くか確かめる
つけない理由が「効かないから」ということもあります。冷風が出るか、フィルターがほこりで詰まっていないかを見てみてください。掃除をするだけで、涼しさが戻ることもあります。
STEP 2
リモコンの設定を、いっしょに決める
設定温度を一つに決めて、リモコンに付せんを貼っておくと迷いません。夜のタイマーで切れてしまうお宅も多いので、寝るときの使い方もその場で話しておけると安心です。
STEP 3
見える場所に、温湿度計を一つ置く
居間の目に入るところに置いておくと、「今日は暑いね」という会話の種になります。帰ったあとの電話でも、「今、何度って出てる?」と聞けるようになります。
帰省した子と親がリビングでエアコンのリモコンを見ながら話す様子の切り絵風イラスト

部屋の空気から、そっと見守るという方法

「帰省のあいだは安心。でも、帰ったあとが心配」。そう感じたときの選択肢のひとつが、デナリ・コネレーションです。

専用機器「DENARI BOTS(デナリ・ボッツ)」をコンセントに挿すだけ。呼吸で変わる空気中のCO₂(二酸化炭素)の濃度から、部屋にいるか・動いているかをそっと読み取ります。カメラもマイクもなく、映像も音声も記録しません。工事もWi-Fiもいりません。ふだんと違う状態が続いたときは、コールセンターが電話で確認します。

本体には温度・湿度のセンサーも入っています。部屋が暑くなりすぎていないか、エアコンが使われているかも、離れたところから数字で分かります。

夏の明るい居間でくつろぐ高齢の親の切り絵風イラスト

親御さんがすることは、とくにありません。このサービスは賃貸物件のオーナーさんや管理会社が設備として導入するタイプなので、実家が賃貸なら「こういう見守りの設備はありますか」とたずねてみる価値があります。

よくある質問

何度言っても、エアコンをつけてくれません。

回数を重ねるほど、聞き流されやすくなります。言葉を増やすより、温湿度計を置いて数字で話す形に切りかえてみてください。「暑いよ」より「30度こえてるよ」のほうが、すっと届くことがあります。

設定温度は何度がよいのでしょうか?

一律の正解はなく、住まいや体調によって変わります。冷えが苦手な方は、低い温度で短く使うより、高めの設定で長くつけておくほうが体に負担が少ないこともあります。持病がある場合は、かかりつけの先生に相談してみてください。

遠くに住んでいて、様子を見に行けません。

近所の方やご親戚に、暑い日だけ声をかけてもらう形もあります。お住まいの地域包括支援センター(高齢者の暮らしの何でも相談窓口)に、夏の見守りの取り組みがないか聞いてみるのも一つです。

まとめ

  • エアコンをつけないのは、がんこさではなく、暑さを感じにくくなる体の変化が背景にあることが多い
  • 説得を重ねるより、温度を数字にして共有すると、責めずに話せるようになる
  • 帰省中はエアコンの効き・リモコンの設定・温湿度計の3つを見ておくと、帰ったあとが楽になる
今日できる一歩
次の電話で、「そっちの部屋、今なん度くらい?」と聞いてみませんか。
答えが返ってこなければ、温湿度計を一つ送るところから。それだけで、この夏の心配はずいぶん軽くなります。
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出典一覧

  • ※1 環境省・厚生労働省・経済産業省「高齢者のための熱中症対策」(2023年5月版)|発表ページ

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